白いシェフのコートには、トリコロール・カラーの襟が付いていた…。
単にファッションの一つ、だと思っているそこのあなた!これこそが、国家最優秀職人章(Meilleur Ouvrier de France)の証、なのですよ。私も初めて知ったんですけど…。
何でも、日本の「人間国宝」に値するくらいの称号で、料理界でこのMOFを授与されている方は、世界でも100人くらいしかいないそうです。
でも、何でそんな立派な方がモーリシャスに?!
はい、それは、ロイヤル・パームだからです…
世界に名だたる国家元首、王室関係、セレブリティを顧客に持つホテル…
外のレストランで、ミシュランの星クラスのお食事ができる場所はそうそう無いロケーション…
彼らを顧客としてキープし続けるには…
失礼!もとい、素晴らしく且つ芸術的なお食事なわけです!
いやぁ、モーリシャスのリゾート・ホテル、お食事が宿泊料金に含まれているので、それがとても大切な要素であり、各ホテルもファシリティ以上に力を入れていたりするわけですが、「人間国宝」クラスのシェフを擁しているホテルがあるとは、知らなかったよ、お富さん!!(あっ、年がばれ…てるか、もう。)因みに彼がロイヤル・パームに赴任してきたのは2003年。
というわけで、どんなお食事かというと…
ワーン、もうバカ・バカ・バカーッツ!って言うくらい、もったいない話なんですが、取材スケジュールの都合上、ロイヤル・パーム取材は滞在の最終日…、前日から取材クルーは、ホテルに入ったのですが、その前に取材したホテルで、撮影用に用意してもらった超へヴィーなポーションのディナー・メニューをランチに頂いてしまい…その日の夜、ロイヤル・パームでのお食事は、アネックスのレストランで、軽いものを頂くだけにしてしまったのでした…
人間国宝「MOF」シェフが腕を振るう、メイン・レストランでのコース・ディナーをスルー…ありえない…号泣!
人間国宝「MOF」シェフが腕を振るう、メイン・レストランでのコース・ディナーをスルー…ありえない…号泣!
翌日、彼の取材もできて、お料理の写真も撮れたのですが…コーディネーターとしての私が知らなかったせいです。ゴメンナサイ。自分のためにも深く反省!!
因みにロイヤル・パームの全てのレストラン、お食事の監修は彼ですが、メイン・レストランはランチ時はオープンしません。そして彼が自ら厨房に立って、陣頭指揮をとるのはディナー時のみなのですね…でもこの日は出発の日、ディナー時には撮影クルーの皆さん、もう空の上=機内食…!!
どんな料理が撮影用に出されたかって?7月20日に本屋さんで「クレア・トラベラー9月号」を手に取り、レジへ行ってお金を払って開くべし。(立ち読み厳禁)
というわけで、取材後、あまりに残念がる私たちを可哀想に思ってか?木陰のレストランでパスタのランチ(これは、これでおいしかったのですけれどね。)を食べていた私たちに、シェフからサプライズで下のデザートのプレゼント…
因みにこのデザートをクリエイトしたのは、人間国宝と働くシェフ・パティシエ様。
若干24歳の見た目草食系(関係無い!)の若者ですが、ビバリーヒルズの「ポーレット・マカロン」のシェフ・パティシエを勤めた経歴の持ち主!しかも、その前は、パリのプラザ・アテネやクリヨンで腕を磨いている…ひえーっ!
「ピニャコラーダ」と名づけられたこのデザート、一番下にありながら、一番目が惹かれてしまう、ジュリエン状の棒は、「パパイヤの拍子切り」ではありませんのよ!マンゴのムース!わざわざ、ムース!(でも、どうやって、あんなに上手に切って、均等に並べるのかしら…、しかも何人分も作るのに…一発で、バシッ!と並べられる大リーグ養成特別ムース棒切り並べマシーンとかがあるのかしら?)
その上にココナッツ・フレーバーのケーキ、パイナップルのなんちゃら、そしてラム酒がとても効いているラム・レーズン・アイスクリーム…
おいしくないわけないじゃないですかっ!南国のパッションが繊細にまとめられた感じ…って分からないですよね。あぁ、できるならパスタでパンパンに胃を膨らませた後ではなくて、お茶の時間においしいコーヒーとともに堪能したかったです。
ロイヤル・パーム、ホテル・ブティックでもオープンしてくれれば良いのに…。毎日でも買いに行っちゃうわ!(そんなことしてたら、エンゲル係数100%になっちゃいますが…)
というわけで、現在モーリシャス旅行をご検討中のグルメな皆様、ホテルは迷わず「ロイヤル・パーム」で決まり!!(by 回し者)
2009年5月の情報です。