本日はイスラム教徒のお祭り「イード・アル=アドハー(犠牲祭)」です。

その昔、羊飼いのアブラハムがアッラーへ生贄として自分の息子を捧げようとしたところ、その篤い信仰心に応えて、アッラーが息子の代わりに羊を差し出させたことから始まった、と言われています。

モーリシャスのイスラム教徒の家庭では、その家の経済状況に即した動物(牛、ヒツジ、ヤギ、鶏)を屠り、肉を親戚に配ったり、貧しい人々に施します。

というわけで、このお祭りの数日前になると、至る所で生贄用の動物たちを乗せた「ドナドナ♪」トラックを目にするようになります。



さて、我が家のお隣さん(イスラム教徒)、今まではヒツジやヤギだったのに、今年は奮発してなんと「牛!」


昨日の午後、運ばれてきてガレージにつながれていました。

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うわ、まだ若そう…

自らの死期を悟ったのか、昨晩は夜通し悲痛な声で鳴いておりました…複雑…




さて、本日仕事を終えて家に戻ったら、なんとこの黒牛さんが、ブリヤニ(ビーフ入り)と精肉となって、我が家の冷蔵庫に入っているではありませんか!

お隣さんからの施しだそうです…(貧しくはないですけど…


生前の姿を存じ上げておりましたので、いささか生肉(1キロ以上!)には面くらいましたが、どうせなら美味しくいただかなければ!と思ったものの、ローカルの牛の肉は固い!普通に焼いて食べるとあごの筋肉が筋肉痛になる!という過去の苦い学習経験から、煮込んでカレーかシチュー、はたまたパスタ用のラグーにしようか、と思いあぐねているうちに、夫が一部を勝手にステーキに...

一口食べてみたら、サシこそ入っていませんでしたが、柔らかくて美味しくてビックリ!知らないうちにローカル牛の品質がかなり改良されていたようです。

すっかりお腹いっぱいになってしまったので、ブリヤニは明日いただきます!

お隣さん、ありがとうございました。


というわけで、まるで「銀の匙」(漫画)を地で行くような今年の「犠牲祭」でした。